Overview
この講義では、副腎皮質ホルモン(主にコルチゾール)の構造、分泌調節、作用、関連疾患(クッシング症候群・アジソン病)について解説しています。
副腎の位置と構造
- 副腎は第11胸椎~第1腰椎の間に位置し、重さは約5~7g。
- 外側が副腎皮質、中心が副腎髄質で、副腎皮質が約80%を占める。
- 副腎皮質は中胚葉由来、副腎髄質は外胚葉由来である。
副腎皮質の層構造と分泌ホルモン
- 副腎皮質は外側から球状層(アルドステロン)、束状層(コルチゾール)、網状層(アンドロゲン)の三層構造。
- これらのホルモンはコレステロールから作られるステロイドホルモンである。
コルチゾールの分泌調節
- ストレス刺激で視床下部からCRHが分泌され、下垂体からACTHが分泌、副腎皮質束状層を刺激してコルチゾール分泌を促進。
- コルチゾール濃度が上昇するとネガティブフィードバックでCRHとACTH分泌が抑制される。
- コルチゾールは朝高く夜低くなる日内変動がある。
コルチゾールの主な作用
- 筋肉のタンパク質、脂肪の分解を促進し血糖値を上昇させる。
- 抗炎症作用:ヒスタミンやプロスタグランジン放出抑制、白血球の移動抑制、免疫抑制効果。
- 他ホルモン(カテコールアミン、グルカゴン)作用の増強(許容作用)。
- 骨形成抑制・骨吸収促進、カルシウム吸収抑制→骨粗鬆症のリスク。
- 中枢神経を興奮、コルチゾール低下で抑うつ、高値で活動性更新。
コルチゾール関連疾患
- クッシング症候群:コルチゾール過剰で糖尿病、満月様顔貌、中心性肥満、水牛肩、赤色皮膚線条、高血圧、骨粗鬆症、免疫低下。
- アジソン病(副腎皮質機能低下症):コルチゾール不足で低血糖、低血圧、体重減少、脱力感、色素沈着。
国家試験対策・要チェックポイント
- コルチゾールは免疫を「抑制」する(高めるは誤り)。
- 血糖値上昇作用、抗炎症作用、ストレスホルモンとしての役割がある。
- 脳・心臓以外での糖取り込み抑制→血糖値上昇。
- クッシング症候群とアジソン病では症状が逆になる点に注意。
Key Terms & Definitions
- 副腎皮質ホルモン — 副腎皮質から分泌されるホルモン(アルドステロン、コルチゾール、アンドロゲン)。
- コルチゾール — 糖質コルチコイド、ストレス時に分泌、抗炎症・免疫抑制・血糖値上昇作用を持つ。
- CRH(副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン) — 視床下部から分泌され下垂体を刺激。
- ACTH(副腎皮質刺激ホルモン) — 下垂体から分泌、副腎皮質を刺激。
- ネガティブフィードバック — ホルモン分泌が目標値を超えると逆に分泌が抑制される調節機構。
- クッシング症候群 — コルチゾール過剰により発症する疾患。
- アジソン病 — コルチゾール不足で発症する副腎皮質機能低下症。
Action Items / Next Steps
- アルドステロン、アンドロゲンの作用、肝臓の代謝に関する関連動画も視聴する。
- 国家試験過去問を繰り返し解き、キーワードと症状のポイントを復習する。
- 必要に応じてメルマガ登録・教材の活用を検討する。