Overview
本講義では、痔の種類・症状、使用される生薬や漢方、薬の主要成分と各種試験問題のポイントについて解説しました。
痔の種類と主な症状
- 痔は「自覚(イボ痔)」「裂肛(キレ痔)」「痔瘻(穴痔)」の3種類。
- 自覚:肛門内外の毛細血管が鬱血しイボ状になる。内自覚は脱肛・出血が特徴、外自覚は痛み・腫れ・痒みがみられる。
- 裂肛:排便時に肛門皮膚が裂けて起こり、痛み・出血・痒みを伴う。
- 痔瘻:肛門内のくぼみに便が溜まり炎症化膿。膿が外に出て激痛や腫れが生じる。
痔の薬に使われる生薬と漢方
- シコン(紫根):新陳代謝促進・殺菌・抗炎症作用。主に外用薬に使用。
- セイヨウトチノミ:血行促進・抗炎症(外用)、抗炎症(内用)。
- カイカ(槐花)・カイカク(槐角):どちらも止血効果。
- オウゴン(黄金):抗炎症作用。
- 痔用漢方:乙字湯(肝臓・大黄含む/便秘・体力中等度以上)、救急黄解湯(肝臓のみ/体力中等度以下・冷え性)
痔の薬主要成分とその働き
- ヒドロコルチゾン酢酸エステル:炎症・痒みを和らげる(抗炎症)。
- テトラヒドロゾリン塩酸塩:血管収縮による止血。
- アラントイン:肛門傷の治癒促進(組織修復成分)。
- クロルヘキシジン塩酸塩:局所の感染防止(殺菌消毒成分)。
- プレドニゾロン酢酸エステル:外用薬配合時は長期連用を避ける(ステロイド)。
- 酸化亜鉛・タンニン酸・硫酸アルミニウムカリウム:粘膜保護・止血目的。
- メチルエフェドリン塩酸塩:交感神経刺激作用あり。
試験によく出るポイントと注意点
- 漢方薬の成分や体質適応(体力、便秘傾向など)は必ず区別して覚える。
- 成分が置き換えで出題されやすいので、分類(止血・抗炎症・殺菌・修復・麻酔など)を理解する。
- 試験では痔の種類・症状、生薬名・起源部位・効果、成分名と作用の正誤問題が頻出。
- ステロイド性抗炎症成分配合の薬は長期連用を避ける。
Key Terms & Definitions
- 自覚 — 肛門内外の血管が鬱血してできるイボ状の痔。
- 裂肛 — 肛門の皮膚が裂けることで生じる痔。
- 痔瘻 — 肛門周囲が化膿しトンネル状になった状態。
- シコン — 紫根。新陳代謝促進・殺菌・抗炎症作用の生薬。
- カイカ/カイカク — 槐花と槐角。どちらも止血目的の生薬。
- ヒドロコルチゾン酢酸エステル — ステロイド系外用抗炎症成分。
Action Items / Next Steps
- 前編動画で病態と薬の成分について復習
- テキスト・手引きで漢方適応・副作用・成分の詳細を確認
- 試験頻出ポイントの暗記と過去問演習