九鬼修造の思想と人間の唯一性

Aug 11, 2024

偶然性をめぐる九鬼修造の思想

概要

  • 九鬼修造の思想を通じて、他者との関係性と人間の唯一性を論じる。
  • 例:教師-学生、夫-妻など
  • 他者との関係性は安定しているように見えても、背後には人間が一般化される危険がある。

人間の一般化と属性化

  • 近代や階級社会などで、人間は属性に分解されやすい。
  • 例:日本人、男、オタクなど。
  • 遺伝子論と同様に、人間をパターンの組み合わせとして見る

ネット上での属性化

  • ネットで自分を登録するときも細かい属性を入力する。
  • 例:年齢、出身地、年収など。
  • 結婚相談所の例では、登録者の属性が詳細に表示される。

属性化への反発

  • 属性化されると反発を覚えることがある。
  • 例:受験生、高校生、部活などでの属性。

キャラクター設定

  • 学校生活や日常生活でのキャラクター設定。
  • ステレオタイプなキャラクターを演じることが楽。
  • しかし、そこからはみ出ることができないことを窮屈に感じることもある。

安定と社会の秩序

  • 和辻の思想では安定と秩序が重要。
  • しかし、社会の秩序は必ず生贄を生む。
  • 例:教師-学生、夫-妻などの上下関係。

偶然の出来事と日常の崩壊

  • 大きな災害や事故などで日常が崩れる。
  • 例:病気、災害、人生を左右する出会いなど。
  • 日常の安定はもろく、偶然の出来事に対しては無力。

間柄の一般化と空洞化

  • 間柄の一般化によって空洞化することがある。
  • 災害や事故などで間柄の規定が無意味になる。

「がある」という事実

  • 日常では「がある」という事実性に直面することは少ない。
  • 変わらない日常の中で、自分の代わりはいくらでもいると感じる。
  • しかし、偶然の出来事に直面するとこの私があることの唯一性に気づく。

まとめ

  • 日常の安定は仮初のものに過ぎない。
  • 偶然の出来事によって間柄の関係性が崩れることがある。
  • 人間の唯一性を自覚することが重要。