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地域心不全スクリーニング研究

ジャック・ バランへようこそ 司会の沢野光明です 本日はACCスペシャルということで 初めてですねインパーソンの会をやっております 今日はですね司会進行役に池村信弘先生に来ていただいております そしてゲストに 森先生に来ていただいております 早速なんですけども 池村先生実は 前回 登場いただきましたが 改めまして池村先生のご紹介を ぜひ本人の方からお願いしないということ とあとACCに来てみて ちょっと感想一言いただけたらなと思いますはいどうもリージョナルアソシエイトエディター の池村信弘と申します 以前紹介しましたが私こちらのカンザスシティのCentral XMITアメリカハートエディター で 臨床研究に携わっております 簡単に 感想というかすごいポスター 会場がすごいコンパクトにまとまっていて そういったところで インタラクションとかディスカッションが起きてたのがすごい 印象的でした 確かにAHAとACCが アメリカの中での2大学会になってますけどちょっとポスター セッション の展示の仕方が 違うんですよね なのでAHAのだと1日中同じポスター がずっと広い会場の中に貼ってあるみたいな形 ですけどACCの場合は確か タイムショットが決まっててそれをどんどん 振り返らなきゃいけないちょっとオーサー 側はちょっと大変なんですけど見る側はコンパクトなんでありがたいということ ですねはい ありがとうございます では今日はですね早速本題の方に入りたいと思います 本日お越しいただいておりますのは森雄一郎先生 森雄一郎先生のですね 語略歴を簡単にご紹介させていただきますけれども2014年東京大学医学部をご卒業され その後横浜老妻病院それから東京大学の 付属病院 そして丁寧経営人間病院で循環期後期研修をされ その間にですねジョンズホッキンズ大学公衆衛生大学院 公衆衛生修士 課程に入られまして その時コビト流行のためにオンライン化して その間にフラノ教会病院の方に 行かれてるんですかねそうですねこの時期にちょうど行ってるんですね 2022年京都大学 大学院医学研究科 博士課程 この間もフラノ協会病院には所属されているという形なんでしょうかこの辺りは秘書議員として なるほど分かりました 今日はですね ACCスペシャルということで 普段だったら 掲載された論文をご紹介させていただいているんですけれども ACCで取り上げられている演題こちらにちょっと注目して お送りしたいと思います 今日はですね森先生が ファーストオーサー されている ポスターの演題なんですけれども そのタイトルが Biomarker -Based Pre -Heart Failure Screeningin the Middle -Age General Population というポスター でして こちらについて少し詳しく聞いていきたいなと思いますでは内容の方をですね森先生ご本人 から聞かせて いただきたいと思います じゃあちょっと概要の方お願いしてもよろしいでしょうか 沢野先生ご紹介ありがとうございます 今回ACCにポスター 採択されましたこのバイオマーカルベースドプレハートフェリアスクリーニングというテーマなんですけれども 研究内容を一言で説明しますと 北海道フラノ市今私がお世話になっている自治体にフラノ協会病院という ほぼほぼ一つだけ総合病院があるんですけれども ここで特定検診を受けられる患者さんに 全員にNTプロビウムTを測定をして プレハートフェイラーステージBハートフェイラー と今まで言っていましたけれども これをスクリーニングをする まずはどれくらいプレハートフェイラー がいるのかというのを調べた上で 見つかった方々に新エコー を受けていただいて新エコー 所見はどうなっているのかを調べる 最後に このプログラム全体を通じて 市民の方々のアドヒアランスがどうであったかというのを 調査をすることによって今回パイロットポリシー プログラムなんですけれども 翌年以降の医療政策提案につなげようというテーマで フラノ協会病院フラノ市の唯一の総合病院ですけれども こちらの施設の単施設研究なんですけれども フラノ市の行政の方々との コラボレーションの上で 取り組ませていただきました ありがとうございます こちらは レトロスポイティブのクロスセクショナルデザインなんですね そうですね ちょっとプロスペクティブな要素もあるんですかこの先生がおっしゃっているプログラムを組んだというのは ちょっとデザインのことも ぜひ教えていただきたいと思う んですこれはもう立て付けの話になってくるんですけれども あくまでフラノ市 のスーパーバイズのことを フラノ協会病院が 保険政策 の設計に資する調査のために行った パイロットポリシー というのがまずあってこれを我々京都大学が レトロスペクティブにデータをいただいて解析をさせていただいているという なるほど最初から研究をしようという目論みで始めた ポリシーというかスクリーンプログラムではないけれどもなの で言い方としてはデータ集め自体はレトロだけれども 結構前向きに そういう 簡易というか新たなスクリーニングを行った上で どういうふうに実態変わったかというところはデータで見れるみたいなそういう形 なんですね クリアカットにここまでが行政調査のここからが研究ですとクリアカットに分けることでどうしても難しい部分があると思うんですけども 今回そういうふうな定義でやらせていただいていますわかりました ちなみになんですけど先生フラノってもともと ゴジカはそちらにあったりとかそういう ご縁が あったんでしょうかいえ全然そういうことはなくてですね先ほど少しご紹介させてご紹介いただきました通り私もともと札幌の定理系人会病院というそれなりのハイボリュームセンター で インターネットなカーディオロジスとして働いていたんですけれども ジョン・ソフキンですねMPHで 留学することになりまして そこで折り紙も悪くコロナ直撃し オンサイトからオンラインフォーマットに変わってしまいまして フラノ協会病院というフラノ市の病院が定理系人会病院と 高基金主義なんかを 交換し合うような定期営業機関であったん ですね今フラノシ循環機内会員も少ないし何なら内会員も少ないし 人を求めているというお話をいただきまして せっかくオンラインになって少し学業に集中しながらも せっかくなので一旦家庭から離れて 少し僕は田舎育ちなどという地域医療には元から 興味がありましたので そういったことにも携わってみたいなと思って ほぼジョン・ソプキンスに在籍していた1年半ぐらい の間フラノ教会病院に席を置かせていただいたというのがご縁の始まりになります 先生はボルチモンにいたんですかボルチモンには いなかったんですよいなかったんです かそうなんですかじゃあ日本からオンライン日本からオンラインです僕も 聞きたいんですけど自治体とコラボするきっかけみたいなものってどういうものがあったんでしょうそこが結構この 研究のユニークな点だと思いますみんながみんなできるわけではない これはかなり巡り合わせの分というのがあったと思うんですけれど もコロナ禍にフラノに所属をしましたので ワクチン接種キャンペーンであったり 市内でどういうふうに感染対策をしていくかであったりそういった特にワクチンが大きかったんですね コロナワクチンを打つときに フラノ協会病院が市のほぼほぼメインの接種会場になりましたので そこにフラノ市の保健師であったり 行政の方々がたくさんいらっしゃっ てどういうふうにするとスムーズにワクチンを どんどん打っていけるか そういったディスカッションをするのは自然と小さい街なので顔見知りが増えていって汚い健康感をできる環境が 生まれたなという ことです その後に北海道の国民健康保険団体の方々が 我々の京都の研究室にいらして 北海道で心血管病予防のプロジェクトを立ち上げたいと いうお話をいただいたんですけれども その時にさらにフラノ市の地域ニーズとして 私がフラノ市から京大に行ってしまったので循環機内外がいなくなってしまった ちょっと救世心不全で救急車が運ばれてくるだけでも大変なので なるべくオバートな心不全になる前に 早めに早期発見して介入をしたいという地域ニーズが ありまして 地域のニーズ北海道全体としての国保連合会社のニーズ がマッチして 今回の研究につながったという経緯があります素晴らしい素晴らしいですありがとうございます ちょっと論文の ごめんなさいポスター の内容の方にもう一回戻りますけど一番強調されたいポイントというのはどういったところにありますでしょうかありがとうございます 今回の1585人の方に NTプロBNPの検査 みんな特定検診メタボ検診にいらした方ですけれども ご提案しまして99. 6% 1579人の方々に検査に同意をいただきました ここはほとんど100% 近いアドヒアランスを達成しまして 7. 5% ですね118人の方々が NTプロBNPが125ピコグランパー CC以上ということで ガイドラインが一応定めている ステージBハートフェリアプレハートフェリアの基準に引っかかりました 一つ強調したい点としては この中で 高血圧投入病死室異常症といったシーンチェック 血管リスク因子のために定期通院 定期外来に通院している方々ですね どれぐらいいたかというと大体 30%ぐらいしかいなくて で この 定期通院していようとしてなかろうと陽性率に差は全くありませんでした つまり今までガイドラインでは外来診療で アットリスクの方がいたからNTプロBNPを測ろうという風に 言っていたわけですけれども 実際のところ プレハートフェイラーは症状がありませんので 皆さん病院に来ようとも思わない したがって我々臨床医が普段外来で拝見しているような患者さん ではない コミュニティデベラーの 日常生活をただ病院に行かないで送っている市民の方々の中にも 実はプレハードフェリアというのは結構いるんだなというのが分かったのが一番の収穫でした なるほどそういったところに対するこれもう一歩先の話ですけどどういったアート歴史をしていくっていうアイディアとかあるんでしょうか 一つはですねスクリーニングの効率を上げることもう一つは見つけた後のインターベンション の最適化をしていくことだと思っています スクリーニングの効率を上げることに関しては 今回の調査研究ですので病院でメタボ検診にいらした方々全員にNT -PRO -BNPを測ったわけですけれども 将来的には国民健康保険組合の持っている保険者データベースなんかを使って 適切なスクリーニングキャンディレートですね どういうアルゴリズムを組むかというのは非常に政治的 費用対効果を考えながらの判断になるわけですけれども なるべく検査前確率がそれなりにあっ てできればモディファイアブルリスクファクター があるような方々そういったスクリーニングキャンディレート を 抽出をして メタボ検診へのインビテーションを送るときにあなたは今年NTプロを測りますよといった ふうな設計が組めると かなり効率的になるんじゃないかなと思っています もう一つは見つけた後の適切な介入ですけれども やはりNTプロBNPが上がっている方というのは リスクファクター が多いですね 血圧、 タバコの2つがやっぱり2トップであと はアルコールを飲んでいる方も結構いたりするんですけれども そういったアップストリームリスクファクター への適切な介入パッケージの提供 これに関しては 現在フラノ市と国立循環器病研究センター 京都大学で 提携を組みまして 国立循環器 病研究センター が ライフロングヘルスサポート10という保険指導パッケージを開発をしているんですけれども これをフラノ市にインストールして 質の均点化ですね 非常に質の高い保険指導を地域どこでも実現できるような取り組みというのを始めて います 素晴らしいですね これからその成果 をまたデータにまとめて ご報告いただけると いいなと思いました 今回ポスター 演題で提出されたということなんですけれども ポスター演題として出すにあたって何か心がけなどあれば ぜひリスター さんにご共有いただけるとありがたいんですけど 何かありますでしょう 実際のポスター として出したわけではなく アブストラクトです結果的 に採択をいただいたわけですけれどもただ これまでジャック・ バランで紹介していただい ていました花々しい 研究と比べると今回 単施設の小規模の観察研究で ACCに採択されたということで その観点から何か視聴者の皆様に 参考になることがあればいいなと思っております やはりこの非常に小規模単施設研究で ジェネラライザビリティであったり Nの数であったりそういったところではどうしてもハンディキャップがありますので 注意したことの1点目としては 心不全予防という大きな世界のナラティブにおいて 今回の研究がどういう位置づけなのかというのをイントロダクションでしっかりと説明をしたこと 2つ目には なぜこのフラノ市という地域でのデータが貴重なのかというところをきちんとアピールしたこと 具体的に申し上げると フラノ市という非常にコンパクトシティで地理的に拡絶がされていて閉じた医療圏である 閉じた医療圏であるところに 循環器内科の エコーなんかを 積極的にやれるような施設がフラノ協会病院一施設しかないので 患者さんのフォロー アップも非常に 質が高く行える環境であることこういったことをアブストラクトの 短い数の中で 分かりやすく説明したことが評価につながったのかなというふうには 思っております ありがとうございます これは本当にどの国でも ルーラルメディスという領域があっ て本当にそういう 都市部と違う仮想地域でのどういう 医療の現状があってどういうふうに管理していくかというのは どの国も直面している共通課題なので そこの フレームワークをうまく伝えられている アブストラクトであるというところが一つのポイントかなと思います 素晴らしいですね本当に前回AHA来た時にも思ったんですけど 大規模な 臨床データを使ったデータがもちろんバンバン発表されていますその一方で 小規模ですけどインプリメンテーションサイエンス何かポリシー だとか インターベーションをインプリメンテーションしてどうしていくかというところのディスカッションが このHA ACCで は頻繁に 行われているので今回の森先生のアブストラクトもそういった面も含めて多分評価されたんじゃないかなと個人的には思っています あとはACCに来てみて 何か感想ありますか ありがとうございます 本当に小学生みたいな感想ですけれども大きいなというのが体調が大きい 日準であったり CBITなんかはよく参加させていただいていますそれでも日本の中では大きい学会ですけれども やはりこのACCであったりHECに行くとスケールの違う大きさに圧倒されて 我々が取り組んでいる循環器病という世界の広さというのを 肌で感じられるというのはとても貴重な経験だと思います あとは ASC、AHAと比べると ディスカッションが積極的でインタラクティブで なんとなくソリッドな 雰囲気の中で バシバシ意見を 交換し合っているような雰囲気を感じていますそれは個人的にはすごい楽しんでいます ありがとうございます ACC AHA ESCが3大循環器学会というふうによく言われますけれども ACCは その中だと確かに 臨床に絞って 臨床の中で 循環器診療に対してどういうふうな ことが新しい知見として得られてまた それを現場にどういうふうにインプレメントできるかというところに結構こだわっている 学会かなと思います AHAとESCと少しニュアンスが違うところはそういったところに もしかしたらあるかもしれないですしそれは JACにも共通する 理念かなと思いますので ご投稿の際に参考になればと思います 池原先生何か他ありますか ACCに関してですね今言われた通り本当にプラクティカルなものが本当によくて明日から医者が 週末使って 学会に来てそれで翌日の月曜日から どう実現書に使えるかというところをすごいフォーカスしてプログラムを組んでいるんじゃないかなというふうに 思いますあとやはり 少し被りますけどA 2と比べて少しディベートだったりだとか Q & Aのセッションが多かったりだとか そういうのもすごい印象的ではあります ありがとうございます森先生せっかくですので最後に何か視聴者さんに伝えたいことがあればぜひお願いしますありがとうございます 私まだ研究者としては駆け出しの部類ですけれども 研究室のテーマ自分のテーマとしても 二軸で研究をさせていただいていまして一つは大規模データを使った ビッグデータ解析ですね これは我々 の研究室でいろいろな 全国規模の保険者データベースを使わせていただいていまして これを使った解析をまずはしていくと その上で今フラノシリやらせていただいているような 地域の実践 実際に得られた知見というのを現場に実践していくことによって何が起きるか きちっと調べて効果検証していく この二軸で心不全予防のための研究を進めさせていただいております あの いろいろなコラボレーションの機会があると思いますのでぜひお気軽に声をかけていただければ幸いです ぜひ森先生にお声かけください ジャック・バランいかがでしたでしょうか今回ACCスペシャルということでしたけれども普段とちょっとまた違った我々もスーツも着てますけれどもこれも違ってますけれどもお楽しみいただけたでしょうか 毎週日本だと 水曜の真夜中に 更新しておりますので 水曜日の朝にチェックしていただければと思います では次回までごきげんよう