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モールの応力円講義

Jul 28, 2024

モールの応力円講義

はじめに

  • シリーズの目的: 身近な演習問題で材料力学を理解する
  • 今回のテーマ: モールの応力円

問題 1

状況設定

  • 材料の特性
    • 岩や土は引っ張り強度・せん断強度が小さい
    • 圧縮強度が大きい
  • 崖の上に家を建てたAさん
    • 家の重さが圧縮方向に作用するため、安全だと考えた

問題

  • 家を建てた後、土砂崩れが発生
  • 圧縮応力は圧縮強度より小さいが、なぜ土砂崩れが起きたかを考察
  • 家の重さがかかる位置に着目し、圧縮応力をσ0と設定
  • モールの応力円を描く

解答

  • モールの応力円の描き方
    • 横軸に垂直応力、縦軸にせん断応力
    • 基準面の垂直応力・せん断応力は0 -> 原点にプロット
    • 基準面と90度の面の垂直応力は-σ0 -> マイナス側にプロット
    • 2点を直径として円を描く
    • ※ 圧縮応力なのでマイナス

問題 2

状況設定

  • モールの応力円を使った考察
  • 圧縮荷重で土砂崩れが発生した原因を説明

解答

  • モールの応力円の解釈
    • 90度 (実際の角度で45度) に最大せん断応力が生じる
    • 最大せん断応力=0.5σ0
    • 材料のせん断強度が低いため、破壊が起きる
    • 圧縮荷重自体ではなく、せん断応力が原因

問題 3

状況設定

  • 崖に擁壁を設けて土砂崩れを防ぐ
  • モールの応力円を使って理由を説明

解答

  • 擁壁による水平方向の圧縮応力をσ1と設定
  • モールの応力円の描き方
    • 基準面の垂直応力・せん断応力をプロット
    • 基準面と90度の面の垂直応力・せん断応力をプロット
    • 2点を直径とした円を描く
    • 擁壁なし (赤) と擁壁あり (緑) の比較
    • 擁壁ありの条件で最大せん断応力が減少 → 土砂崩れが防止される

まとめ

  • モールの応力円の利点
    • 最大・最小垂直応力やせん断応力の方向が分かる
    • 垂直荷重のみでも方向によってせん断応力が発生
    • 現象を可視化可能
    • 各モードの強度と応力の比較が容易
  • 実用的な理解方法
    • 材料強度の引っ張り、圧縮、せん断モードの違いの把握が可能

締めの言葉

  • 動画の視聴への感謝
  • チャンネル登録と高評価のお願い
  • 次回の予告