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学習指導と主体的学び

Jun 29, 2025

Overview

本講座では、望ましい学習指導や主体的・対話的な学びについて、学習指導要領の根拠と実践例を交えて解説した。

学習指導要領の重要性

  • 学習指導要領は全国一律の教育水準を保つための基準であり、授業はこれに基づいて行う必要がある。
  • ほぼ10年ごとに改定され、時代の要請や課題に対応してきた。
  • 社会に開かれた教育課程・確かな学力・豊かな心と健やかな体の3つが重点。

育成したい資質・能力

  • 知識・技能:事実の理解や実技力。
  • 思考力・判断力・表現力:考え、判断し、表現できる力。
  • 学びに向かう力・人間性:主体性や協働性、学習意欲。

教育内容の改善事項

  • 言語能力の確実な育成(読む・書く・話す力を重視)。
  • 理数教育の充実(ICT活用を含む)。
  • 伝統や文化への理解を深める教育。
  • 体験活動の重視。
  • 外国語教育・プログラミング教育の導入。
  • 現代的課題への対応。

主体的・対話的で深い学びの実現

  • 授業の導入で「やりたい・知りたい」気持ちを喚起する工夫が必要。
  • 学び方や調べ方も指導し、目的と方法を明確にする。
  • 個別の学びとグループでの話し合い(共同的学び)をバランス良く取り入れる。
  • 課題設定は答えを直接与えず、子どもが自ら気づく余地を残すことが大切。
  • 活動の多様性・選択性を確保し、必要に応じてヒントや支援を用意する。
  • 話し合い活動は学年や発達段階に合わせて無理なく行う。

授業づくりと評価

  • 指導案作成時は、学習指導要領→教科目標→単元目標→本時目標の順で整理する。
  • 個別配慮(困難な子、早く終わる子等)も指導案に明記する。
  • 授業の最後は自己評価や相互評価で気づきを深め、満足感につなげる。
  • 赤ペン等ですぐにフィードバックし、活動中の支援を重視する。
  • 授業は「楽しくなければ始まらないが、楽しいだけでは終わらない」を心がける。

教師の言葉と姿勢

  • 言葉の力は大きく、丁寧で子ども主体の声かけを行う。
  • 指示語は子どもが自ら動く表現に工夫する。
  • 授業中、教師自身が楽しむ姿を見せることが子どもの意欲を高める。

Key Terms & Definitions

  • 学習指導要領 — 文部科学省が定める全国共通の教育カリキュラムの基準。
  • 主体的・対話的で深い学び — 子どもが自ら学び、他者と協働しながら理解を深める学習形態。
  • 個別最適な学び — 一人ひとりに合った指導や学習内容の工夫。
  • 共同的な学び — グループや全体で協力し合う学習活動。

Action Items / Next Steps

  • 手元資料の5–12ページをよく読み、空欄を埋める。
  • 指導案や模擬授業にICT活用・個別最適・共同的学びを必ず盛り込む。
  • 言葉ノートを作成し、役立つ言葉やフレーズを書きためる。
  • 指導案には子どもへの個別配慮や活動時間・場の設定も明記する。
  • 講義中紹介された言葉や教育観を面接・論文でも活用すること。