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回避性パーソナリティ障害の理解と克服

はい、餅月凛です。 今回は精神科医である岡田孝さんの著書、生きるのが面倒くさい人を解説していきます。 この本は一言で言うと、回避性パーソナリティ障害について詳しく教えてくれる本だ。 回避性パーソナリティ障害? 何ですかそれ? 回避性パーソナリティ障害とは、批判されたり笑われたり恥をかいたりすることを極度に恐れて、人との接触を避けてしまう心の病気のことになる。 ほう実際にこの病気の人は傷つくのが怖くて新しいことへの挑戦や恋愛、結婚、会社に行くことさえも臆病になってしまうまるでドラクエのはぐれメタルみたいにほんの少しのプレッシャーでも怖くなってすぐ逃げ出してしまうんだなるほどだから回避性っていうのかだがこのタイプの人は本当は人との交流を求めているしクールなようで人一倍家族思いだったり人に認めてほしいとも思っているんだん? つまり本当は人と繋がりたいけど傷つくのが怖くて繋がれないってことですか? その通りだなんかすごく生きづらそうだな日本にはそういう人がいるそんな回避性パーソナリティ障害の人が人口の約1.5%くらいいると言われていて、著者によると最近特に増えてきているという。 そうなのか。 中には自分がこの回避性パーソナリティ障害だと知らずに、生きづらさを抱えたまま生活している人もいるんだ。 そこで精神科医の著者から回避性パーソナリティ障害について詳しく教えてもらおうというわけだな。 なるほど。 今日の授業を受ければそんな回避性パーソナリティ障害があるとは思わない。 パーソナリティ障害の特徴や原因そしてどうすれば克服できるのかを知ることができるようになるだろうそれでは早速授業を開始する心して鑑みせよよろしくお願いしますさてまずは回避性パーソナリティ障害の特徴を4つ挙げていく一つ目の特徴は自己評価が低いだな自己評価が低いかああ実は回避性の人は自己評価が低くて自分は人間として長所他の人より劣っているダメな人間だと強く思い込んでいるんだほうだから合コンがあっても劣っている自分なんかが言っても意味がないだろうと思ってキャンセルしたり初対面の人と会う時も自分なんかが人に好かれるはずがないと感じて避けたり上司から大きな仕事を任された時も失望されるかもしれないと感じて辞退してしまうつまり傷つくのが怖いから傷つく前に自らどんどん人との接触を避けようとするんだなああ当然家に引きこもる人も多いなるほどなぁでもイケメンで高学歴で成功してたらさすがに自分に自信を持てるんじゃないですかそれがこのタイプの人はどんなに優れた結果や実績を上げていても自分は無能で魅力に欠けた不完全な人間だという思い込みからなかなか抜け出せないんだえぇつらいなそれ通常なら自信を持っていいような状況や結果を出しても自分はダメだと感じてしまう根拠のない劣等感に苛まれているそれは自分の思い込みなんだがその思い込みの中から抜け出せずにもがいているんだということで回避性パーソナリティ障害の特徴に自分はダメな人間だという思い込みが強く人との接触を避けがちであるということを覚えておいてくれわかりました回避性パーソナリティ障害の2つ目の特徴は他人の評価や批判を気にしすぎてしまうだな評価や批判を気にしすぎるかはいああまあ普通の人でも他人の評価はある程度は気になると思うんだが回避性パーソナリティ障害の人は特に強く他人の評価が気になってしまうんだほう例えば友達の結婚式でスピーチを頼まれた時人前で話すのが怖くて断ってしまったり誰かと話した時にあの時あんなことを言わなければよかった喋りすぎたとくよくよ悩んだりまた相手が冗談のつもりで言った言葉でもバカにされたようなそういうふうに感じて深く傷ついてしまうこともあるんだえ? 冗談でも? そう自信がないからちょっとしたことでも否定的なことを言われた気がしてしまうんだな敏感だなそのため回避性の人が人に会うことは他の人には想像できないくらい疲れるしストレスになるここでは他人の評価や批判を気にしすぎてしまうということを覚えておいてくれ了解です回避性パーソナリティ障害の3つ目3つ目の特徴は期待されたり責任を負わされることが苦手だな期待されたり責任を負わされることが苦手かああというのは責任を負わされると失敗した時に責められるし大きな期待は大きな失望に変わりやすいからだなまあ責任を避けようとするのはよくわかるんですけど期待されるのは別に良くないですかそれが良くないんだん例えばテストでいい点数が取れてすごいねと言われると普通は嬉しくてもっと頑張ろうとするんだがこのタイプの人はすごいねと言われると次のテストでいい点数が取れずに相手をしつ失望させてしまうのではないかと感じてプレッシャーを感じてしまうんだいやいや考えすぎでしょ褒められることにすら重荷に感じるのかそうだそのため回避性の人は恋愛や結婚子育てテスト、大きなプロジェクトなど、誰かに期待されたり責任を負わされることを避けて、できるだけ責任や期待の少ない仕事、片思い、推し活を選ぶ傾向にある。 え? 子育ても避けるんですか? まあ子育ては責任が伴うものだし、何より自分なんかが子供を育てるなんて絶対にできないと思ってしまうんだ。 それはなんかもったいないなぁ。 ここでは、期待されたり責任を負わされることが苦手ということを覚えておいてくれ。 わかりました回避性パーソナリティ障害の4つ目の特徴は本音を言うのが苦手だな本音を言うのが苦手? ああというのは人と親しくなろうと思えば基本的には腹を割って話すことが必要になるんだがこのタイプの人は自分を過小評価しているため自分の考えや気持ちなんて相手に聞いてもらうほどの価値はないと感じてできるだけ本音を言わずに綺麗事や建前だけでごまかしてしまうことが多いんだああなるほどなそのため最初は好意や関心を寄せていた相手も拒絶されたと感じて立ち去ってしまうことも多いもったいないなまた心だけじゃなくて体をさらけ出すことにも強い抵抗感を持っているため友達とサウナや銭湯に行ったり性行為をすることさえも避けようとするあのじゃあ回避性の人は友達もいないし結婚もしないんですかねうむそれが必ずしもそういうわけではないんだん? さっきも言ったように回避性パーソナリティ障害の人は心の奥底では誰かと繋がりたいと思っているんだが自分からは傷つくのが怖くて何もできない人になるはいそのため相手から何度も積極的にアプローチしてもらえると仲良くなることができる場合もあるんだなるほど自分から告白したり近づくのは無理だけど相手がアプローチしてくるのはOKなのかああそれこそ最初の取っ掛かりを乗り越えて相手がアプローチしてくれると一気に親密な関係になっておしゃべりになったり陽気になったりする確かに仲良くなると全然タイプが変わる人っていますもんねさてここまでを一旦まとめようまず回避性パーソナリティ障害とは批判されたり笑われたり恥をかいたりすることを極度に恐れて人との接触を避けてしまう心の病気のことになるはいでなぜそうなるのかというと自己評価が低くて自分はダメな人間だと強く思い込んでいるからになるそのため人と会うのを避けたり自分の本音を言うのをやめたり期待や責任を負わされることが苦手なんだななんか全ては自己評価が低いことが問題な気がしますねそうだなここではそんな回避性パーソナリティ障害の原因を説明していく最初に結論を言うとパーソナリティ障害の原因は過去の辛い経験にあることがあるが多いんだやっぱり過去かそう遺伝よりも子供の頃にどんな環境で育ったかが大きく影響すると言われている具体的にどんな環境が影響するんですか例えば親が自分に無関心だったり褒められた記憶がなく叱られてばかりだったりまたは学生の時にいじめにあったり人前で恥をかかされたりみんなの前で叱責されたという経験から発症することが多いへーやっぱり子供の子供の頃の経験って大きいんですねうむ、茶々によるとすでに1歳の段階で大きくその影響を受けるそうだ1歳!? そんな小さい頃から!? そう、だから親が子供とどう接するかがとても大切になるあの、親はどうすればよかったんですかねシンプルに子供が泣けば注意を向けて何を欲しがっているのかを察してあげたりまたは子供が笑えば笑い返したりして子供と心を通わせることができるそうかなんか育てるのって大変だな学校でいじめられたり辛い経験をすると回避性パーソナリティ障害になってしまうこともあるそうかでもちょっとわかる気がするな学生の頃から大人になるまでずっと恋人ができないと自分なんて好かれないってついつい思っちゃうし一度も成功体験がないと自分はダメなんだって思い込んじゃいますもんねうむそういった過去の経験が心の傷となり自分は価値がないという思い込みにつながってしまうんだでも過去はもう変えられませんよねそうだなそれでもこの気質は克服できることがわかっている次からはそんなパーソナリティ障害の克服方法を説明していくわかりましたさてここからはそんなパーソナリティ障害を克服する方法を3つ説明していく一つ目は定期的に本音が言える場所を確保することだな本音が言える場所を確保? ああ回避性の人は誰にも相談できないできずに一人で悩んでしまうことが多いだからこそいつでも本音を言える人がいるだけで心の負担が軽くなるんだなるほど例えば親や親友またはパーソナルトレーナーカウンセラーなど自分のことを絶対に傷つけない相手に本音を言える機会を定期的に設けるようにするといいだろううーんでもなかなかそういう人っていなくないですか友達にも定期的に会えないしその場合はメンタルクリニックでカウンセリングを受けるといいだろう。 カウンセリングか。 ちょっと抵抗あるな。 まあ日本はカウンセリングと聞くとネガティブなイメージを抱く人も多い。 実際に日本でカウンセリングを受けている人は6%と低い。 これは先進国の中でも最も低い水準になっている。 え、そうなのか。 一方アメリカでは1回60分から90分程度のカウンセリングを受けている人は52%と低い。 程度もいるんだ多いなぁそんなに人に本音を話すのって大事なのかああこの本では定期的に本音を人に話せる機会を持っておくことは安全基地を持って いるようなものだと書かれている安全基地があれば安心して外の世界へ飛び出すことができもし辛いことがあったとしてもそこに戻って心を休めることができるようになるだろうそういうことかちなみに著者によるとできれば親が理解者になってくれるより早く改善しやすいそうだここでは定期的に本音が言える場所を確保するということを覚えておいてくれはい回避性パーソナリティ障害を克服する2つ目の方法は自分で決めて動き出す練習をすることだな自分で決めて動き出す練習? ああというのは回避性の人はできるだけ責任を負いたくないので誰かに何かを決めてもらいたがることが多いんだほう例えば例えば仕事や服、行く店などを相手に決めてもらおうとする。 なるほど。 だがそれだと変わらない。 そこであえてまずは小さなことからでいいから、自分で決めて責任を引き受ける練習をするんだ。 とにかく誰かに決められるのではなく主体的に動くんだな。 例えば今日着る服を自分で選んでみたり、自分から誰かを誘ってみたり、どこで食事をするのかを自分で決めてみたりするところから始めてみるといいだろう。 そんなんで? でいいのか事実著者は精神科医をやっているんだが無理やり患者が連れて来られるケースよりも状況を変えたいと自主的にやってくる人の方が改善が早いそうだへえここでは自分で決めて動き出す練習をするということを覚えておいてくれ了解です回避性パーソナリティ障害を克服する3つ目の方法は向いている仕事を選ぶことだな向いている仕事を選ぶかああまず回避性の人にとっても自分の得意とする仕事で多くの人から認められること���自信を取り戻すきっかけになるだからこそ病気を改善するためにもできるだけ自分に向いていない仕事を避けて向いている仕事を選んだ方がいいんだななるほどでそれはどういう仕事なんですかまず回避性の人に向いていないのは接客業やノルマの多い営業また上司がやたらと干渉してくる職場などになる人前に会に出たくないし責任を負いたくないし人に干渉されるのが苦手な回避性の人にとってこれらの仕事は悪夢でありすぐに疲れたり病んで引きこもってしまうことだろうそうなのか一方回避性の人に向いているのは作家やクリエイター司法書士事務職研究職職人個人事業主などできるだけ人との接触が少なくてコツコツやれる仕事になるへーというのは回避性の人はプレッシャーに弱い代わりに一つのことをやり続けられる継続力があるし独特の世界を持っていることが多いからだ特に一番いいのは上司や会議から解放されて自分のペースで仕事ができる作家やフリーランスになるちなみに著者によると作家の村上春樹さんもあまり人前に出たがらずマスコミを避けているため回避性パーソナリティ障害の特徴が多く見られるそうだそうなのかなんか話を聞いていると回避性パーソナリティの人って自己評価は低いですけど能力は結構高そうですねうむこれはまあ誰にでも言えることなんだがみんな好きな人がいる好きなことや嫌いなこと得意なことや苦手なことが違うだからこそ自分の気質を深く理解して自分を生かす仕事に就くことが大事になる自分の苦手なことはそれが得意な人にやってもらえばいいここでは人との接触の少ない仕事を選ぶということを覚えておいてくれわかりましたまとめだな生きるのが面倒くさい人回避性パーソナリティ障害とは傷つけられたり笑われたり拒絶されるのが怖く人との接触を避けてしまう心の病気になるだけど本当は人との交流を求めているしクールなようで人一倍家族思いだったり認めてほしいとも思っているその4つの特徴1.自己評価が低い2.他人の評価や批判を気にしすぎてしまう3.期待されたり責任を負わされることが苦手4.本音を言うのが苦手何が原因なのか原因は親との気迫な関係やスパルタ共生教育または学生の時にいじめにあったり大勢の前で恥をかかされたり叱られた経験から発生することが多いそんな回避性パーソナリティ障害を克服する3つの方法1定期的に本音が言える人と場所を確保することに自分で決めて動き出す練習をすること3ノルマや責任人との接触の少ない比較的自由な仕事を選ぶこと回避性の人は自己評価が低いものの本当は優れた能力