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身体の二面性と所有の意義
Aug 11, 2024
講義ノート
身体の二面性について
身体は、行為を支えながら視野から消える存在と、行為を阻む存在の両面を持つ。
人間が何かを所有する局面で、身体は物を取る、つかむという形で所有という行為の媒介となる。
所有における身体の役割
所有とは、何かを自分のものとして意のままにできること。
身体は、私たちが随意に使用しうる機関である。
しかし、身体の痛みや不調により、身体を自由にすることはできない。
G・マルセルの逆説
マルセルは、身体が意のままにできるが、現実には意のままにならないという逆説を提示。
身体の存在には、随意性と不随意性の二面性がある。
身体の奇妙な現れ方
身体は、行為を支えながら視野から消えることもあれば、行為を阻むこともある。
身体のこの矛盾した二面性が「奇妙」とされる。
所有行為における身体の役割
所有行為は、物を意のままに扱う行為であり、そのために身体が必要。
身体は、物を随意に扱うための手段であり、透明で意識されない存在である。
身体が随意に使用できるとき、それは意識されない透明な存在として行為を支える。
しかし、身体が不調になると、その存在は意識され、行為を阻む存在となる。
まとめ
身体には、行為を支える随意性と、行為を阻む不随意性の二面性がある。
これが身体の「奇妙な」現れ方であり、哲学的な神秘でもある。
所有行為において、身体は意のままに使用できる手段であるが、不調になるとその存在が意識され、行為が阻まれる。
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